大学で土木や建築を学んでいても、学生のうちに実際の土地で設計し、施工し、地域の人と一緒にインフラや場所をつくる機会は決して多くありません。
そんな「学ぶ」と「つくる」の距離を縮めているのが、土木・建築学生による実践型プロジェクト「ドボプロ」です。
海外でインフラ整備に挑む「CeePs」、千葉県大多喜町を舞台に地域づくりを実践する「DOBOLAND」、地域の子どもたちに土木や防災を伝える「建設防災グランプリ」など、活動のフィールドは国内外に広がっています。
座学や見学だけでは得られない経験を通して、土木や建築が実際の社会でどのように人や地域を支えているのかを体感できることが、ドボプロの大きな特徴です。運営元も、学生が現場活動に参加しながら自分の関心や適性を見極め、将来の進路を考えられる実践的な学習機会として位置付けています。
ドボプロは、土木・建築分野に関心を持つ学生が主体となり、実際のプロジェクトや研究に挑戦する学生コミュニティです。
特徴は、用意されたプログラムを見学するだけではなく、学生自身がプロジェクトの中に入り込むこと。
設計や施工はもちろん、企画、資金調達、地域とのコミュニケーションなど、建設が形になるまでには多くの仕事があります。ドボプロでは、その一連のプロセスに学生のうちから触れる機会がつくられています。
活動のテーマも、海外支援、地方創生、防災、研究・フィールドワークと幅広く、「土木を学んでいる」という共通点からさまざまな社会課題へ飛び込んでいけるプロジェクトです。

ドボプロを代表する活動の一つが、海外建設プロジェクト「CeePs」です。
CeePsは「Civil Engineering Environment Project by Student」の略称で、全国の土木・建築学生が集まり、海外で必要とされているインフラを現地の人々と一緒につくるプロジェクトです。
学生が関わるのは、現地での施工だけではありません。
どのようなものが必要とされているのかを考え、設計し、必要な資金を集め、現地で施工し、完成後に活動を振り返るところまで、建設プロセスを一貫して経験します。活動は約半年間にわたり、学生主体で進められています。
これまでフィリピンでは井戸などのインフラ整備、ネパールでは柔道場の建設などに取り組んできました。ネパールのプロジェクトでは、学生約20名がチームとなり、資金調達から現地との調整、施工までを進めています。
海外へ行くこと自体が目的なのではなく、「その地域に本当に必要なものは何か」を考えながら建設する。
土木や建築が、人の生活と直接つながっていることを体感できるプロジェクトです。

国内で地域に入り込みながら建設を実践するのが「DOBOLAND」です。
舞台は千葉県大多喜町。
未整備の土地からBBQ施設などを整備するところからスタートし、学生が設計から施工までのプロセスに参加しています。自治体だけでなく、大学教員、建設会社、測量会社などの専門家とも連携して活動が進められています。
特徴は、単に「何かを建てる」だけではないこと。
地域の人と関わり、その土地が抱えている課題や魅力を知り、どんな場所が必要なのかを考えるところからプロジェクトが始まります。
実際の地域を舞台にするからこそ、図面の中だけでは完結しないまちづくりの難しさや面白さに触れられます。
近年は、いすみ鉄道と連携した駅舎リノベーションの取り組みなど、活動の幅も広がっています。
「地方創生」や「まちづくり」という言葉を授業で学ぶだけではなく、実際の地域に入り、自分たちの手を動かしながら考える。
DOBOLANDは、そんな実践のフィールドになっています。

建設という仕事は、橋や道路、建物をつくるだけではありません。
災害が起きたときに地域を守り、被災したインフラを復旧し、人々の日常を取り戻すことも土木・建設の重要な役割です。
「建設防災グランプリ」は、地域のイベントなどを通して、子どもや地域住民に土木や防災の大切さ、面白さを知ってもらう取り組みです。
運営元のキャリア・ナビゲーションも、高校生以下の世代に建設・製造業を知ってもらう活動の一つとして、子どもや地域向けの「建設&防災グランプリ」を展開しています。
難しい専門知識を伝えるのではなく、体験を通じて防災やインフラについて考えてもらう。
未来の土木・建設業界を担う世代だけでなく、普段は建設業と接点のない人たちに「土木が自分たちの生活をどう支えているのか」を知ってもらう活動でもあります。
CeePsでは海外のインフラ整備。
DOBOLANDでは地域づくり。
建設防災グランプリでは防災教育。
それぞれ活動内容は異なりますが、根底にあるのは「土木を実際の社会の中で経験する」という考え方です。
土木という言葉から道路や橋、トンネルなどの巨大な構造物をイメージする人も多いかもしれません。
しかし実際には、地域の暮らしを考えたり、災害から人を守ったり、海外の生活インフラを整えたりと、その仕事は人の生活そのものと深くつながっています。
ドボプロの活動を見ていくと、「土木を学ぶこと」が、そのまま社会や地域について考えることにつながっていることが分かります。

ドボプロでは、建設プロジェクトだけでなく、研究やフィールドワークにも取り組んでいます。
研究施設や土木構造物を訪れたり、実際の地域をフィールドに調査したりと、大学の授業とは異なる角度から土木に触れられる機会がつくられています。
現場で施工するプロジェクトと、調査・研究するプロジェクト。
両方を経験できることで、「自分は土木のどんな領域に興味があるのか」を考えるきっかけにもなりそうです。
ドボプロは、一般的な会社説明会や就活イベントとは少し違います。
企業の話を聞いて仕事を知るのではなく、まず自分自身がプロジェクトに入り、土木や建築の仕事につながる経験をする場所です。
実際に地域へ行く。
現地の人と話す。
チームで考える。
図面を描く。
施工する。
うまくいかなければ、また考える。
その経験を重ねた先に、「自分はどんな仕事をしたいのか」「どんな形で社会に関わりたいのか」が見えてくる。
学生のうちに実際の土木を経験できることは、将来の進路を考えるうえでも大きな意味を持ちます。ドボプロでも、現場活動を通じて学生自身が関心や適性を見極め、主体的に進路を選択することを目的の一つとしています。
・土木や建築を学んでいる大学生・大学院生
・大学の授業以外でも実際の建設を経験してみたい方
・海外でインフラ整備に挑戦してみたい方
・地方創生やまちづくりに興味がある方
・防災や地域づくりに関わってみたい方
・設計だけでなく施工まで経験してみたい方
・他大学の土木・建築学生と一緒に活動したい方
・将来どんな土木・建設の仕事に進むか考えたい方
道路、橋、水、まち、防災。
私たちの生活の当たり前をつくっている土木ですが、大学で学んでいるだけでは、その仕事が実際の社会とどうつながっているのか実感しにくいこともあります。
だからこそ、実際の地域へ行き、自分の手を動かし、人と関わりながら学ぶ。
海外でインフラをつくるCeePsも、大多喜町で地域づくりに挑むDOBOLANDも、子どもたちへ防災を伝える建設防災グランプリも、そのフィールドは違っていても「土木を実践する」という点でつながっています。
土木・建築を学んでいて、学校の外でも何かに挑戦してみたい。
そんな学生は、「ドボプロ」の活動をチェックしてみてはいかがでしょうか。
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